フランス人の血は赤ワインでできている

数千年の歴史をもつワイン。

これをぬきにして、フランスの食事も文明も語れません。

「なんとおいしいワイン。その多種多様なこと。

・・・そのどれもが違った酔い心地をつくり、・・・カンカン踊りの楽しみから革命熱までをわずか数瓶で味わわせてくれる」。

革命家エンゲルスは、130年以上前、「フランスのブドウ畑を見たときに、欧州文明が、いまをさかりと咲きほこるパリがどうしてつくられたかをはじめて理解した」とのべました。

私は、高級ブドウ酒の産地ボルドーのグラーブ、サンテミリオン、コニャックや、エンゲルスが「美しいフランス」とさけんだブルゴーニュ地方などを訪問しました。

まさにワイン立国です。

ブドウ園の樹丈はたいへん低く30~40センチ。

これが見わたす限り大地にひろがる様は壮大です。

ワインはビールと同様、アルコールとは考えられておらず、人びとは朝から水がわりに飲みます。

国民1人あたりの消費量は122リットル(年間)で、2位のイタリアに30リットル水をあけ、世界一。

フランス人は子どものころからワインを飲んで育つので「フランス人の血は赤ワインでできている」とすらいわれています。

友人たちに聞いてみても「物心ついたら飲んでいたから何歳からなんて覚えていない」というのが、まず男女を問わず共通した答です。

「ワインなしでは食物がノドを通らない」は常識であり、これまた実感。

フランス人と中東に行ったことがありますが、マホメットの国はアルコールぬきで、でるのはミルクかコーラ。

「うーん、これは難しい」とうなった友人の気持がよくわかりました。

毎日、昼と晩2回は飲むわけで、労働者の1世帯のワイン出費平均は家計の5~6%なのです。

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